映画評論6 あの日の声を探して 星特5
最初に申し上げるけど、デートや娯楽で観れる映画ではないと思う…
チェチェン紛争の話。ロシアの侵攻によって両親を殺害された9歳の少年ハジは声を失ってしまうところから始まる。
もうね、冒頭から親がロシア兵士に殺されるシーンが生々しくてね…それも、映画のタッチじゃなくて、あえてホームビデオで撮影しているところが現実みを帯びてかなり怖い。
そのあとに、ハジ少年が小さい妹を抱きかかえさまよっているシーンがもう胸が苦しくて苦しくてたまらない。
その後EU職員のキャロルに保護されて少しづつ、心を開いていく話なんだけど、この映画にもう1人の登場人物コーニャという少年がいる。
この少年が普通の少年から一人前のロシア兵士に育っていくところが描かれているんけどこれがまた切ないわけだ。
この映画のいろんな感想をみると、ロシアの悪行があ!みたいに書いている。しかし、自分の視点からみたら、アメリカを筆頭にどこも同じだ。
どの国も国益のためという大義がある場合、強い兵士を作り上げることは当然だろうし、ましてや敵地に侵攻しているときに、敵国の国民の命の心配など考えられない。
よもや戦場でコンバットハイの状態の中で、残酷なことを平気でやってしまう心理状態になることは誰だってありえる話だろう。そんなコーニャ少年の人格破壊の悲しい話は、心に重くのしかかる。
生々しい戦争の悲惨さを訴えかける作品として、とてもショッキングな映画だ。
重ねて申し上げるが、エンターテイメントとしてはあまりに厳しいだろう。
しかしながら、目の前の楽しみや生活娯楽も大事だけど、目を背けずにひとつの教養として観るべき映画だと思う。
戦争は人まで変えてしまう狂気だということを肝に銘じなくてはならない。
で、私の話しはここで終わらない。
少々お節介話。
これを見て、戦争はダメ!ということはもちろん思うとこではあるが、それ以上に、何故戦争が起きるか?を考えて欲しい。そして少しでもいいから戦争が起きるメカニズムを知って欲しい。
安倍政権反対とか安保反対とか憲法9条!って
叫んだら戦争が起きないと思っているお花畑をまず考えて欲しい。
そんなん唱えて戦争が起きないなら苦労はない。正確な知識がある人なら、逆に安倍政権の安保法では戦争をするどころか、国を守ることが出来ないことがわかるはず。
戦争を起こした方がその国の権力維持、政権維持に繋がるのであれば、彼らはやる。
日本が戦争放棄しても、日本を攻めるメリットがあれば、やるのが当たり前。
経済活動や外交の延長にあるのが戦争だ。
日本は一党独裁国家ではない民主主義国家においては、国民の知識認識が最終的に戦争を防ぐ抑止力になりえることを知って欲しい。
少々脱線したが、この映画は名作!
自分はゲオが好きだから観ないけどアマゾンビデオ利用する人のリンク貼っときますね。
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